【報告】1/19 ファンクショナルマニュアルアプローチ ~骨盤の機能を改善する~

ファンクショナルマニュアルアプローチ ~骨盤の機能を改善する~

日時:令和2年1月19日(日) 10:00~13:00
会場:全柔協会館4F
講師:勝浦聡(カツウラ サトシ)
理学療法士、アスレティックトレーナー、STROOPSマスタートレーナー

講習会レポート

講師はトップリーグにも在籍したことのある一流のラガーマン。膝の故障で選手活動を離れてからは理学療法士となり、自身の経験を基に正しい姿勢と身体の使い方を研究。
現在は姿勢改善フィットネススタジオを立ち上げて一般向けトレーニングとアスリートたちのサポートを行っておられます。
今回は骨盤機能を改善するための手技の解説。各関節を伝わる力が正しい方向かつスムーズに動ける位置関係を無理なく保持している状態、これが良い姿勢といえます。
荷重伝達不良(ドライバー・誤った力の伝達)は更なる伝達不良を生むので、原因となっているドライバーを治療すると他も改善するという理論です。

骨盤はまさにドライバーとなる確率が高く、真っ先にアライメントを調べることが肝要です。荷重のかかった立位または不具合の出る体勢で触診を行い、上前腸骨棘と上後腸骨棘を手掛かりに骨盤のねじれをチェックします。
上後腸骨棘の後方転位は自然なことともいえるので基本的に問題ないことが多いですが、上前腸骨棘の前方転位は明らかに異常であるのでこれを修正します。両手で骨盤を包むように把持しねじれを修正、重心の位置や水平回旋も修正し、最後に骨盤に圧縮をかけます。ここまでがいわばテストです。
修正できるということは軟部組織が引っ張っているということ。これを緩めることが治療になります。
治療手技は、側臥位で骨盤を固定してから膝関節屈曲、股関節伸展させて制限(短縮)のある部位へ持続圧迫したままホールドリラックスしリリースします。そして効果を持続、また再発防止のため新しい可動域で筋収縮を入れトレーニング、つまり神経筋再教育を行います。この他にも仙腸関節、恥骨結合そのものへのアプローチや腹横筋、多裂筋のエクササイズも教えていただきました。

講師の明るく爽やかな雰囲気そのまま、解説即実習という講義スタイルは受講者にとっても理解し易かっただろうと思います。