【報告】8/23 筋膜の繋がりを使った経筋療法~アームライン編~

筋膜の繋がりを使った経筋療法~アームライン編~

日時:令和2年8月23日(日) 10:00~13:00
会場:全柔協会館4F
講師:久保益秀(クボ ヨシヒデ)
鍼灸師、あんまマッサージ指圧師、柔道整復師、機能訓練指導員

講習会レポート

今回の講習では上肢を例にアナトミートレインを使った経筋療法を教えていただきました。
例えば、上肢を垂らして三角筋に他方の手で触れ、垂らした手を掌背屈させてみると三角筋が動くのを感じます。手首の動きには直接関与していないのに動くというのはラインで関連している証拠。
手の使い過ぎで何故か肩が痛いというのはこういうことです。筋膜は感覚器としても働いており、滑性が低下してすべりが悪くなると感覚神経終末端が刺激され、その部位が痛みを発します。

また、動きが十分にできないのですから本来負担するのではないところが代償作用するのです。
判っているのは下流(遠位)での過使用は上流(近位)での緊張障害を引き起こすということです。

治療に当たっては異常部位の評価を治療前後で必ず行います。そして何が起きているのかを推察。
この場合、母指の過使用が疑われるならば母指球を圧迫しながら上肢を挙上。挙げやすければ、おそらく原因はここであろうと当たりが付けられます。
痛みを発している肩よりも先に原因である母指球筋を緩めるため、尺沢穴に刺鍼します。

このようなデモンストレーションを見せていただいた後、受講者同士で再現。即効性を自分の手で試すことができた受講者は大喜び。他にも別の症例と治療法を時間いっぱい教えていただきました。治療法を知りたい箇所はまだたくさんあるので、次回開催が今から待ち遠しいです。