事務局からのお知らせ

副理事長のコラム

上田孝之コラム

2017.5

Q鍼灸施術療養費の保険請求について質問します。
療養費の請求にあたり、てい鍼や皮内鍼を使った施術も保険請求して問題ありませんか。
また、「電気温熱灸」は「電気温灸器」使用と同様の30円しか加算できないのでしょうか。

 てい鍼とは刺さない鍼で先端が丸くなっており、擦ったり押し付けたりして鍼としての刺激を与えるものなので、鍼の治療法ということで問題ありません。特に刺激に敏感な患者さんや小児に使われていますが、もちろん一般の方にも十分の効果が期待できる「はり治療」です。「てい」とは金属製の「御匙(おさじ)」を意味し、金属でできたさじ状の鍼というのが元々の意味です。皮内鍼(ひないしん)は、鍼の形態の一つで、ごく細く短い鍼を皮膚組織内に刺入し、絆創膏などで固定して、1日から数日留置する治療法です。1970年代には大相撲の大関旭國が背中に皮内鍼をつけて土俵に上がっていたのを私も覚えています。この両方とも「はり施術」であることから、てい鍼や皮内鍼を使った施術は、はり施術として保険請求して問題はありません。
 次のご質問ですが、鍼灸施術には「電気温灸器」又は電気光線器具を使用した場合に、はり・きゅう施術の実施を条件に電療料30円が加算できます。鍼灸療養費に温罨法加算(80円)はありません。
このことから、鍼灸療養費には電療料30円の加算が認められていますが、鍼灸施術を行わずに電療料の加算のみは認められません。(これらの電療料と温罨法の加算については、鍼灸柔整新聞2016年1月25日付号6面記事にて解説していますので参考にしてください。)
「電気温熱灸」と「電気温灸器」、名称が似ているので混同しやすいと思いますが、「電気温熱灸」はそもそも電気を使用した「きゅう施術」であって、施術そのものの行為を指す施術料(きゅう1術であれば1,300円、はり・きゅう2術併用であれば1,520円)に位置づけられます。
もし、ご質問の主旨が、「マッサージ施術療養費」であれば、温罨法加算(80円)ができ、さらに電気光線器具を使用した場合は、温罨法と込みで110円の加算もできます。結論ですが、鍼灸療養費で「電気温熱灸」を使用したとしても、電療料30円を加算することはできません。

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